富士フイルムは、カメラ業界において常に独自の路線を歩んできました。他社が激しい競争を繰り広げる中、同社は独自の領域を築き上げています。APS-Cカメラでの独自性もさることながら、競合が少ない中判カメラ市場への参入は、その独自性をより際立たせています。

この独自の立ち位置により、富士フイルムはキヤノン、ソニー、ニコンといった大手ブランドのユーザーを、予想以上に多く引きつける可能性を秘めていると指摘されています。

同社はこれまでも、レトロデザイン愛好家だけでなく、より幅広い層を取り込む姿勢や、デジタル一眼レフカメラ（DSLR）のようなフォームファクターへの挑戦など、柔軟な姿勢を見せてきました。このような背景から、富士フイルムがある一つの決定的な行動を起こすだけで、写真業界全体の様相を劇的に変える可能性を秘めていると見られています。