キヤノンのカメラ「EOS R1」は、初期レビューにおいて、先行モデル「EOS R3」の単なるアップデートに過ぎないとの指摘が最も大きな不満点として挙げられていました。両機種間に目立った違いがほとんど見られなかったため、その存在意義が問われていたのです。

しかし、さらなる問題は、実際のスポーツイベントでのテスト中に発覚しました。バレーボールの撮影において、カメラが人物とバレーボールネットを適切に区別できないという深刻な欠陥が露呈したのです。バレーボール専用のAF設定を備えているにもかかわらず、この被写体検出エラーは、プロ機としては致命的とされました。

この事態を受け、キヤノンは2025年7月に新しいファームウェアアップデートを公開しました。このアップデートには多数の修正が含まれており、特に問題となっていた被写体検出エラーに直接対処するとされています。

果たして今回のアップデートで、キヤノンはEOS R1が抱えていた弱点を真に克服できたのでしょうか。その真価が今、注目されています。